縁起

【寺 紋】

寺紋

宝寿院は正式名称を恵日山宝寿院妙尊寺といい、室町時代前期応永元年(1394)の創建、当時この地方を治めていた豪族武蔵千葉氏の祈願所であったと伝わります。開山は賢長という僧で、当山境内墓地にはその五輪塔が現存しています。

江戸幕府によって編纂された『新編武蔵風土記稿』(文政11年完稿/1828)には、「寶壽院 吉祥院ノ末ナリ。應永元年ノ起立ナリト伝。恵日山妙尊寺ト號ス。本尊不動ヲ安ス。」と当山由緒が記されています。また、明治7年当山に廃合された十王堂についても、「十王堂 寶壽院持ナリ。」と記述があります。

宝寿院を象徴する朱塗りの山門(薬医門)は、文久年間(1861~1864)の建立といわれています。嘉永5年(1852)に竣工した大聖寺(関原不動)の本堂再建に従事した越後出身の大工が、その後、宝寿院近くの民家に泊り込み、この薬医門を造ったという言伝えがあります。以前は、本堂に向かう参道の中間あたりにありましたが、昭和34年の境内整備で現在地に移されました。その際、素木のままであったものを保存のために彩色を施し、現在の様な姿となりました。

現本堂は、平成13年に再建されたもので、内陣中央の宮殿に本尊不動明王を、客仏として阿弥陀如来を安置しています。

当山21世住職筆 の山号額

当山21世住職筆 の山号額

山門の梁上部に施された鳥の彫刻

山門の梁上部に施された鳥の彫刻

山門移転改築を記念して 奉納された寺名碑

山門移転改築を記念して 奉納された寺名碑